コロボックル・ワールド

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コロボックルな世界へ

 で,Lumix H-FT012 + DMC-GH2 の組み合わせ,メーカーは1m〜∞の範囲でスチル撮影しろと言っていますが,これは全くトンチンカンな指定です.自分らの製品のことが全くわかってない.

 本当は50cm〜5cmの距離で撮るべきで(そのためにクローズアップレンズ装着が必須),動画も問題なく撮れます(動画撮影のためには接点封鎖が必須).
 で,メーカー的には本来想定していない使用パターンである[接点封鎖]→[サイド・バイ・サイドで撮影]をやってみると,これはこれで,特に動画が中々良いです.このスケールの3D動画がスチル3Dにはない空間感を形成する事に気付きました.


DMC-GH2 + H-FT012 + No.3 + No.3

15cm 先のツチイナゴの跳躍の瞬間を狙う…ついでに静止画も

ヒラタアブの方向転換(動画からアナグリフGIFアニメ化)

 H-FT012の基線長10ミリというスケールは,昆虫の姿,個体の形態の接写には,まだ広めです.しかし昆虫が活動している環境の撮影に合っているというか,行動の観察には向いています.被写界深度の深さと相俟って,1/6の世界に入り込んだ感じが味わえます.両眼間10センチ,身長30センチ程度の体になって草むらに入って行けるのです.いわばコロボックルな世界へ.
 具体的には,クローズアップレンズを装着し,三脚で固定して虫の居る辺りを20センチくらいの距離から動画撮影するのです.
 撮ってすぐ現場で鑑賞するのは困難です.多少の編集作業を経て,鑑賞はより大型のモニタで行う必要があります.手軽さはありませんが,鑑賞方法が限定される結果,それなりにきちんと見えます.ミヤマクワガタにギュっとされたい!とか思う方にお勧めです.

 下の例はYouTubeに置いた動画です.クワガタではなく”冬物”ですが,とりあえず立体感はこんな感じということで,ちゃんと浮遊しているのが見えます.





 H-FT012 + DMC-GH2 で撮れてくる動画は交差法配置です.背面のモニタに表示しても小さくて粗くて立体視できるレベルではありません.*.mov からQuickTimeで使えるトコだけを切り出し,StereoMovieMaker で奥行きを調整,トリミングします.鑑賞環境に応じてサイドバイサイドの *.avi などに保存するのが良いでしょう.

 YouTube は交差法配置のサイド・バイ・サイドが標準のようです.しかし手持ちのファイルじたいは平行法配置にしておいて,アップする場合に yt3d:swap=true タグを付けるのが良いように思います.まぁ,統一しておきましょう.

 Fujifilmの V1 用なら3Dのaviでも保存できます(ありがとう>SMM).ただ,この"3D-avi"はF社の独自規格で,非対応の機材ではモノラルに見える(→損してる感じを抱かせない←3Dであることを隠す)という後ろ向きの考え方です.ファイル名に明記しておかないと重いだけのモノラルとして見られてしまいます.

 3D携帯,H001の3D専用ムービーにするには,SMMで3:4のサイドバイサイドで保存し,これをQTで読んで *.3g2 で保存します.[ムービーから3G]の3GPP2,MPEG-4,512KB/s,320×240QVGA,10F/sで3Fで良いようです.これを 3GP_Converter で偽装(詳細はこちら参照).


天気と動画

 ステレオ・マクロの動画を撮り始めて気付いたのは,天気の事です.風が強い日,静止画の撮影には苦労するのですが,動画のためには適度に風が吹いてくれるほうが良い味付けになるようです.で,両方を想定しておいて切り替えるのが良いかな,と思います.


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